不動産売買時に知っておきたい税金!売却にかかる費用と節税対策を解説

 

不動産売却を検討しているけど、税金のことってよくわからない…
そんな不安をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、不動産売却にかかる税金の種類や計算方法、そして節税対策についてわかりやすく解説します。
売却に関する不安を解消し、安心して売却を進められるよう、具体的な事例も交えながら解説していきます。

□不動産売買の税金で知っておくべき基礎知識

1:不動産売却自体にかかる税金

不動産を売却する時点では、以下の3つの税金がかかります。

・契約書に貼付する印紙税

不動産売買契約書には、印紙税法に基づき印紙を貼付する必要があります。
税額は契約金額によって決まり、例えば100万円超~500万円以下であれば1,000円となります。
ただし、電子契約を利用する場合は印紙を貼付する必要はありません。

・不動産登記にかかる登録免許税

不動産の所有権を移転する際には登記が必要で、登記費用は一般的に買主が負担します。
売主が登記費用を負担する場合は、住所変更登記や抵当権の抹消登記など、特定のケースに限られます。
この場合の登記費用には登録免許税が含まれ、1個の登記につき1,000円が課税されます。

・仲介手数料と登記費用の消費税

不動産仲介会社に支払う仲介手数料には、消費税が課税されます。
仲介手数料の上限額は、成約金額によって決まっており、2024年現在は200万円以下の部分では成約金額の5.5%、400万円超の部分では3.3%となっています。
また、登記申請を司法書士に依頼した場合にも、報酬に対する消費税がかかります。

2:不動産売却で利益が発生した時にかかる税金

不動産売却によって利益(譲渡益)が生じた際には、以下の3つの税金が課税されます。

・譲渡所得税

不動産の売却によって得られた利益は「譲渡所得」と呼ばれ、この所得に対して課税される税金が「譲渡所得税」です。
税率は、不動産の所有期間によって異なり、短期譲渡の場合は9%、長期譲渡の場合は5%となります。

・復興特別所得税

復興特別所得税は、東日本大震災からの復興財源のために特別に徴収される税金です。
所得税と併せて課税徴収され、税率は所得税の2.1%となっています。

・住民税

譲渡所得に対しても住民税が課税されます。
譲渡所得申告により、自治体にデータが送付され、住民税が計算されます。
税率は不動産の所有期間によって異なり、短期譲渡の場合は9%、長期譲渡の場合は5%となります。

□不動産売買の税金に対して節税は可能?

1:住宅を売却した場合の節税対策

住宅の売却には、以下の3つの特例を利用することができます。

・居住用財産の3,000万円特別控除

居住用として使用していた住宅を売却した場合に適用される控除で、譲渡所得から3,000万円を控除できます。
つまり、成約金額が3,000万円以内であれば譲渡所得税はかかりません。

・居住用財産売却の軽減税率の特例

住宅と敷地をともに10年以上所有している場合に適用される特例で、長期譲渡の税率が15.315%から10.21%に軽減されます。
ただし、譲渡所得が6,000万円を超える場合は、超過する所得に対しては通常の15.315%が課税されます。

・居住用財産の買換え特例

新たに居住用財産を取得する場合に適用される特例で、売却した時点での譲渡所得の課税を、新たに取得した居住用財産を売却する時まで延期することができます。

2:空き家を売却した場合の節税対策

空き家を売却する場合には、以下の特例を利用することができます。

・居住用財産の3,000万円特別控除

相続により取得した住宅や敷地を売却する場合にも、居住用財産の3,000万円特別控除と同様の特例が受けられます。
ただし、令和9年12月31日までに売却した場合に限られます。

・居住用財産売却の軽減税率の特例

空き家を売却する場合でも、住宅と敷地をともに10年以上所有している場合は、居住用財産売却の軽減税率の特例が適用されます。

・空き家の特定の要件を満たす場合の特例

空き家が旧耐震基準で建てられており、一定の耐震基準を満たしていない場合は、売却後の翌年2月15日までに一定の耐震基準を満たすか、または売却後の翌年2月15日までに取壊しをする必要があります。
これらの要件を満たすことで、特定の特例が適用される場合があります。

□まとめ

不動産売却には、売却自体にかかる税金と、売却によって利益が出た場合にかかる税金があり、それぞれにさまざまな控除や特例が用意されています。
住宅の売却や空き家の売却など、状況に応じて適切な節税対策を検討することで、税金負担を軽減することができます。
売却を検討する際は、事前に税金についてしっかりと理解し、専門家にも相談することをおすすめします。

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