離婚して不動産を売ると決めたはいいものの、住宅ローンの返済が終わっていない方もいるのではないでしょうか。

住宅ローンが完済できていない状態でも不動産の売却はできますが、問題なのはオーバーローンだった時の対応です。

今回は、オーバーローンとは何か、住宅ローンが残っていても財産分与はできるのかを解説します。

□オーバーローンとは？

オーバーローンとは、不動産の資産価値より住宅ローンの残債の方が多い状態を指します。

つまり、資産価値を住宅ローンの残債額が上回ってしまい、売却した不動産を元手に住宅ローンを返済してもなお借金が残ってしまうのです。

例えば不動産の査定額が3000万円だったのに対し残っている住宅ローンが3500万円である場合、これはオーバーローンです。

オーバーローンになる原因は主に2つあります。

1つ目は、住宅ローンを資産価値以上の額で借入した場合。

自己資金が少ないからと無理に住宅ローンの額を増やすと、オーバーローンになるリスクがあります。

2つ目は、住宅の資産価値が知らないうちに下がっていた場合。

不動産自体の価値が衰えていなくても、地価は変動が激しいのでエリアによってはいつの間にか家の価値が下がってしまっているのです。

この場合も、オーバーローンが起こり得ます。

□住宅ローンが残る家を財産分与する際のポイントとは？

・しっかり話し合う

オーバーローンで売却が不安な方は、家を財産分与する方法もあります。

離婚して住宅ローンが残った状態で家を手放すなら、売却して財産分与するのか片方が住み続けるのかを話し合い、明確にしましょう。

・住宅ローンの残債額や契約内容を確認する

オーバーローンの額や財産分与額を正確に計算するために、住宅ローンの残債額はきちんと把握しておきましょう。

ローンの名義人や連帯債務者が誰だったかも今一度確認して、関係している人には早めに家をどうするつもりか話しておいてください。

・金融機関に早めに相談する

金融機関は住宅ローンを回収しきれないリスクを嫌がるので、後になって住宅ローンの契約変更を拒否されることもあります。

住宅ローンを借りている金融機関には、できるだけ早めに名義変更や借り換えの旨を相談しに行きましょう。

□まとめ

売却する資産の価値より住宅ローンの残債額が大きくなってしまった場合のことを、オーバーローンと言います。

こうなると、資産を売却しても借金が残ってしまうので、不安な方は売却か財産分与かを選ばないといけません。

お互いきちんと話し合って、無理にお金に追われることのないよう選択しましょう。

また、金融機関は住宅ローンを完済できないリスクに非常に厳しいので、なるべく早めに住宅ローンの名義や連帯債務者について相談しておきましょう。

家の売却でご不明な点がございましたら、お気軽に当社までご相談ください。